【栗原政史おすすめ】愛くるしさが話題!ハリネズミ飼い方やかかりやすい病気などを紹介!

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背中を覆うトゲのような短い毛が特徴的なハリネズミですが、実は小さくて愛らしい外見が無邪気でかわいい表情や、落ち着きなく絶えずおどけた動きが可愛いと熱い注目を集めている動物です。最近ではハリネズミと触れ合えるカフェがあるくらいに広く世間から評判を得ており、ペットとしての需要も高くなっています。TwitterYouTubeなどのSNS上では動画や画像が数多くアップされファンが急増しています。

 

かわいくて魅力があるハリネズミと一緒に暮らしたい人が年毎に増加している傾向にあります。しかし、広く知られているペットである犬や猫と比較すると情報量が非常に少ないために、『ほとんどが針だけど触れるの』『慣れ親しめるの』『エサは何を食べるの』『何年くらい生きるの』など理解できないことばかりで、あれこれ考え悩み決心できず行動に移せない人も多いかもしれませんので、ハリネズミの飼い方や寿命、気をつけてあげたい病気のことについて解説していきます。

 

ハリネズミは飼えるの?

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ハリネズミは体が比較的小さな動物で生物の分類上モグラと近い関係にあります。日本でペットとして飼われているのは、ペットショップでピグミーヘッジホッグという別名で呼ばれているヨツユビハリネズミです。そもそも西アフリカから東アフリカにかけて生息している小動物であるため、春夏秋冬がある日本の気候はかなり過ごしにくい環境といえます。

 

ハリネズミを飼い育てることが難しい理由

ハリネズミは体温調節能力があり外気温に関係なくほぼ一定の体温を維持できる動物ですが、保温効率が悪いため暑さにも寒さにも弱い欠点があります。飼い育てるために適切な温度は24~29℃程度ですので、冬の凍てつく寒さや夏のうだるような暑さを乗りきるためには、適切な装置や飼育用品による管理が必要です。

 

ハリネズミは天使のような穏やかで落ち着いた性格がホンワカする小動物ですが、人に慣れ親しむというよりは人に警戒心を抱かなくなるといった感じです。犬や猫のように一緒に楽しむことはありませんが、人に警戒心を抱かなくなると手に乗ってくれます。また主に昼間に寝ることによって夜間に活動する性質の動物であるため、予想した以上に飼い主さんと生活のリズムが合いにくいかもしれません。

 

生活時間帯やささいな事にもこわがる性格から意思疎通がうまくいかないこともあり、病気の発見が遅れてしまうことがあります。また病気になっても食欲に変化がなくエサを食べる様子が常日頃と変わらないため、体調を良好な状態に保つための指標として『食欲』というものが信頼できない場合がほとんどです。言うまでもなく病気になったら動物病院に連れていかなければなりませんが、現在のところハリネズミの分野に精通して治療ができる動物病院は飼育頭数と比較すると少ないようです。

 

ハリネズミのケージについて

ハリネズミは一般的に他から独立して生活する特性があるために1匹1ケージが基本です。60センチメートル✕60センチメートル以上の床面積で、回し車などを置けるサイズがおすすめです。身体に対して足が細いために針金を編んで作った網の床で足を痛めてしまう場合が多くみられますので、ストレスの程度を和らげるためにもぐりこめるようなシュレッダーにかけたパルプの床材を敷いてあげます。

 

主に夜間に活動する性質であるハリネズミは光が当たらない場所を好みますので、夏は涼しく冬は暖かくて直射日光を受けないところにケージを置いて、安心して隠れられる小屋やシェルターをケージ内に設置してあげます。暑すぎると熱中症の危険があり寒すぎると冬眠してしまい身体への負担が大きくなることによって、そのまま死に至ることもあるためにペット用ヒーターやエアコンなどを利用して室内の温度と湿度の管理に気を配ってください。

 

ハリネズミの性格

 

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ハリネズミの性格を端的に表すと『マイペース』という言葉がぴったりと重なります。警戒心が強くちょっとしたことにも怖がったりしりごみしたりする子もいますが、なかには人間に対してこわいという気持ちを態度や表情に表さないほのぼのとした子もいます。まわりの雰囲気や様子によって性格が変化する場合もあるため、ペットショップでは穏やかで従順だった子が自宅に連れてきた途端に警戒心を強めることもありますが、環境に対して日を追って慣れてくることによって天使のような姿を見せてくれるようになります。ハリネズミの性格はそれぞれ考慮される特徴によって以下のようなタイプに分類できます。

 

甘えん坊

飼い主さんに慣れて親しみやすいタイプで名前を呼ぶと反応したり、飼い主さんの前では仰向けになってお腹を見せたりして、ハリネズミの中ではわりあい見聞きすることがまれである性格です。

 

怒りん坊

甘えん坊タイプとは反対に危険から身を守ろうとあらかじめ用心しておく気持ちがとても強いタイプです。手を近づけてふれようとすると、しょっちゅう『フシュー』と荒々しい声を上げることもあり、ぱっと見た印象では怒りん坊に見えますが、実は怖がりでわずかなことにも怖がるのかもしれません。

 

探検家

未知の事柄に対して興味関心を盛んに抱いて、身体を動かすのがとにかく大好きなタイプです。すきを見てすぐに脱走しようとする傾向が強いのでよく心に留めておくことが大切です。

 

孤高

ハリネズミは独りきりで生活することを好む動物ですが、その中でも特に単独行動を好むタイプです。飼い主さんとのふれあいは無視して、ひたすら回し車を回すことも多く、かわいさはあるものの少しさみしく感じるかもしれません。

 

ハリネズミの種類

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背中に針を持つハリネズミ亜科(生物の分類の方法で科と属の間に置かれる階級のひとつ)は5属16種が知られており、一般に最もよく知られている『ヨツユビハリネズミ』が日本のペットショップで売られています。『ナミハリハリネズミ』『オオミミハリネズミ』『アムールハリネズミ』もかわいくて魅力があり多くの人から高い評価を受けていますが、特定外来種であるために日本国内で飼い育てることが禁止されています。

 

ヨツユビハリネズミは俗称『ピグミーヘッジホッグ』とも呼ばれ、セネガルからエチオピアにかけての範囲が広い地域に生息しており、観賞用として人為的に外国から入ってきた生物の種類ではないため自由に飼育できます。体長は約18~22センチメートルで、体重は約300~500グラム、気が弱くささいな事をもこわがってびくびくする性格であるために慣れるまでは針を立てますが、慣れてくると毛が密に生えていて柔らかいお腹を囲んでいる近くの部分を撫でさせてくれます。

 

ナミハリハリネズミ(ヨーロッパハリネズミ)

中央ヨーロッパから西ヨーロッパの木が密集して立ち並んでいる場所や自然の状態で残されている野生で無人の領域に生息しています。イギリスでは自宅の庭先や公園などで思いがけなく現れることもある一般によく知られているハリネズミです。多くのハリネズミは気温が高い地域に生息しているのに対して、気温が低い地域に生息しているために冬眠することが特徴です。

 

過去においてはヨツユビハリネズミとともに日本で飼い育てられていましたが、野生化したことによってその一部が生態系に重大な影響を与えることがあり環境問題のひとつとなったため、外来生物のなかで在来種の生態系に対して害を及ぼす生物として指定されために飼育や販売が禁止となりました。体長は約20~30センチメートル前後、針の長さは約3センチメートルほどになり、毛の生えそろっているぐあいは茶色が強いことが特徴です。

 

オオミミハリネズミ(ミミナガハリネズミ

ナミハリハリネズミ同様に過去においては日本でも飼い育てられていましたが、外来生物のなかで在来種の生態系に対して害を及ぼす生物として指定されて以来、飼育や販売が禁止されている種類です。その名の通り特徴的なピンと立った大きな耳が何とも魅力的で人の心をひきつけるその姿を動物園で見られます。

 

飢えや乾燥に強い性質で、地中海東岸から中央アジアに分布する草が一面に生えている広く乾燥した平地に生息しているほか、家の庭や広く木々の密生した地域にも穴を掘って単独行動を好むために穴の中で孤高に生活します。その大きな耳は放熱する働きをしていることによって、大きく発達したものと考えられています。他のハリネズミと比較してみるとそれなりに荒々しい性格で、体長は約17~30センチメートル、体重は約240~500グラムくらいまで生い育ちます。

 

ハリネズミがかかりやすい病気は?

ハリネズミは皮膚病であるダニ症(疥癬)にかかりやすいと言われています。また年齢を重ねてくると悪性の腫瘍(ガン)ができやすくなります。また、治療法がまだはっきりしていない『ハリネズミふらつき症候群』といった、ペットであるハリネズミ特有の病気もあります。いずれの病気も日々の健康面での管理やストレスのない接し方が未然防止策となります。通院費や治療費で生じる負担をできるだけ軽いものにするためにペット保険への加入を検討してみるといいでしょう。

 

ハリネズミの3大疾患

元来ハリネズミは健康に恵まれている生き物ですが、体温を一定に保つ効率が悪いために四季のある日本の気候は不得意です。状況に合っていてふさわしい飼育環境であれば健康を維持していけますが、大きな温度変化や栄養バランスの乱れた食事が原因で健康を損ねる場合があります。特にかかりやすい病気としては『皮膚病』『腫瘍』『歯周病』の3つが挙げられます。

 

皮膚病

ハリネズミは皮膚に関係した病気が多種多様で、その中でも特にありがちな症状として『ダニ症(疥癬)』が挙げられます。皮膚にヒゼンダニが寄生することによって病気の症状が現れ、針の根元の部分にかさぶたみたいなフケがみられ、症状の度合いがはなはだしくなると針が抜けてしまうことがあります。ほかのハリネズミと触れ合うことによって感染するため、ハリネズミを家に迎える時には動物病院で診察を受けておくと安心です。

 

腫瘍

腫瘍は良性と悪性があり、悪性の腫瘍は世間で一般的に言うところの『ガン』となります。3歳以上の高齢で発症しやすく、患部にしこりや腫れなどがみられ、体重減少、食欲不振、元気喪失、呼吸困難、腹水、患部出血といった症状が現れます。治療としては手術による腫瘍の摘出や抗がん剤の投与をします。症状が悪化すると治療が困難となるために死に至ってしまう場合もありますので、早期発見による早期治療が重要とされています。

 

歯周病

特に高齢のハリネズミに発症しやすく、歯茎が腫れたり、歯が抜けたりといった症状が現れます。歯の汚れに細菌が増殖することによって発症するため、細菌が全身を巡って新たに肝臓や腎臓の障害を生じさせることがあります。動物病院で麻酔をかけた後、歯石を取り除いたり抗生剤を投与する治療をします。普段からドライフードや昆虫といった繊維質の多い食事をさせることによって予防してあげましょう。

 

まとめ

ハリネズミは慣れ親しむまでにかなりの時間がかかってしまいます。だからこそ、手の中でリラックスしてくれた時や柔らかいお腹に触れられた時、名前を呼んで振り向いてくれた時などの感動もひとしおです。親近感を抱くまで長きにわたったことによって、飼い主さんとの強い絆を築けるため、一緒に暮らすことでさり気ない動きを通じて、辛い思いなどが和らぎ穏やかな気分になれる生活をしてみてください。

 

ヨーロッパでは古来より『幸運をもたらすラッキーアニマル』として可愛がられ慈しまれてきました。ペットとしても親近感を抱かれており、主食が昆虫類ということもあって『庭の番人』としても活躍しています。一緒に暮らすパートナーとしても縁起がよさそうです。手のひらサイズの身体に人の心をひきつけて夢中にさせる力と、リラクゼーションパワーが凝縮されている運命のハリネズミとの出会いがあったら、毎日の暮らしが少し豊かになって家に帰ることがたのしいと感じられるかもしれません。